「SNS採用って、うちの会社でもできますか?」
この質問を、ここ1〜2年で本当によく聞くようになりました。TikTokやInstagramを使った採用が話題になるたびに、経営者や人事担当者の間で「うちも始めないとまずいのでは」という空気が広がっています。
ただ、始める前に知っておくべきことがあります。SNS採用にはメリットだけでなく、はっきりとしたデメリットが存在します。工数の問題、炎上リスク、費用対効果の見えにくさ、そして「向いていない企業」があるという事実。これらを理解しないまま見切り発車すると、コストと時間だけが消えていくことになりかねません。
この記事では、SNS採用のデメリットを正面から整理したうえで、「それでもやるべきか」「やるならどう備えるか」を判断できる情報をまとめます。メリットの裏側にある現実を把握したうえで、自社にとっての最適解を見つけてください。
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TikTok運用には明確な勝ちパターンがあります。それを知らないまま独学で運用をスタートしてしまうと、結果的にアカウントを作り直さないといけなくなり、時間とお金を大きく無駄にしてしまうことに。
だからこそ、まずはSaitanにご相談いただきたいと思っています。弊社は独自の運用メソッドによって、下記のような実績を残してきました。
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SNS採用のデメリット──始める前に知っておくべき5つのリスク
SNS採用は「無料で始められる」「若手に届く」といったメリットが注目されがちですが、実際に運用を始めてみると、想定外の壁にぶつかる企業が少なくありません。ここでは、現場で実際に起きているデメリットを5つに分けて解説します。
デメリット①:効果が見えるまでに時間がかかる
SNS採用の最大のデメリットは、即効性がないことです。アカウントを開設して投稿を始めても、最初の数ヶ月はフォロワーも閲覧数もほぼゼロに近い状態が続きます。求人サイトのように「掲載したら応募が来る」という構造ではないため、成果が出る前に社内から「これ、意味あるの?」という声が上がりやすくなります。
特に経営層が「3ヶ月で結果を出してほしい」と考えている場合、SNS採用との相性はよくありません。最低でも半年、本格的に成果が出始めるまでには1年程度を見ておく必要があります。この時間軸を社内で合意できていないと、途中で運用が打ち切りになり、中途半端なアカウントだけが残ることになります。
デメリット②:炎上リスクは常につきまとう
SNSは拡散力が強い分、不適切な投稿が瞬時に広がるリスクをはらんでいます。採用アカウントの炎上は、企業イメージの毀損に直結するため、求人サイトにはない固有のリスクといえます。
炎上が起きやすいパターンは主に3つあります。**「内輪ノリの投稿が外部から見ると不快」「特定の属性に対する無自覚な偏見」「事実と異なる労働環境の美化」**です。いずれも投稿者本人は悪意なく発信しているケースがほとんどで、だからこそ防ぎにくいのが厄介なところです。
よくあるんですが、「バズらせたい」という意識が先行して、過激さや面白さを追求した結果、採用アカウントらしからぬ投稿をしてしまうケースがあります。SNS採用の目的は再生回数を稼ぐことではなく、応募につなげることです。この原則を見失うと、炎上リスクは跳ね上がります。
デメリット③:運用工数が想像以上にかかる
「SNSは無料で使える」は事実ですが、「無料で成果が出る」とは限りません。投稿の企画、撮影、編集、テキスト作成、コメント対応、分析──これらを日常業務と並行して回すのは、想像以上の負担になります。
特に動画コンテンツが主流のTikTokやInstagramリールの場合、1本の投稿に対して企画30分、撮影1時間、編集2〜3時間というのはごく普通の工数です。これを週2〜3本のペースで継続するとなると、実質的に半日〜1日分の業務がSNS運用に充てられることになります。
人事担当者が「片手間で」回せるレベルではなく、専任担当の配置か外部パートナーの活用を前提に考える必要があります。ここを甘く見積もって始めると、更新が止まり、放置アカウントが企業イメージを下げるという悪循環に陥ってしまいます。
デメリット④:費用対効果が測りにくい
SNS採用は、求人サイトのように「掲載費○万円で応募○件」という明確なROIが出しにくい施策です。フォロワー数やいいね数は増えても、それが実際の応募にどれだけ寄与しているかを定量的に把握するのは簡単ではありません。
効果測定をしないまま「なんとなく続けている」状態になると、予算の正当性を説明できなくなります。逆に、短期的な数字だけを見て「応募が来ないから失敗」と判断してしまうのも早計です。
SNS採用の効果は、応募数だけでなく「プロフィール遷移数」「リンクのクリック数」「LINE友だち追加数」「面接でSNSを見たと言った人数」など、複数の中間指標で追う必要があります。KPIを事前に設定していないと、「やっている意味があるのかわからない」という状態から抜け出せなくなります。
デメリット⑤:運用知見がないと成果が出ない
SNS採用は「アカウントを作って投稿する」だけでは成果が出ません。どのプラットフォームを使うか、どんなコンテンツが求職者に刺さるか、投稿の最適なタイミングはいつか、アルゴリズムの特性をどう活かすか──これらはすべて専門知見に基づく判断が求められます。
求人サイトであれば、掲載すれば一定の露出が保証されます。しかしSNSは、自力でリーチを獲得しなければなりません。マーケティングの知見がないまま始めると、「毎日投稿しているのに誰にも見られない」という状態が続き、担当者のモチベーションが削がれていきます。
SNS採用で失敗する企業に共通する3つのパターン
デメリットを理解したうえで、実際にSNS採用を始めたものの失敗してしまう企業には、共通するパターンがあります。
パターン①:目的が曖昧なまま「とりあえず始めた」
「競合がやっているから」「上司に言われたから」──このような動機で始めたSNS採用は、高確率で行き詰まります。理由は単純で、目的が不明確だと「何を発信すべきか」が定まらず、投稿のたびにゼロから考えることになるからです。
SNS採用の目的は企業によって異なります。認知拡大なのか、応募数の増加なのか、ミスマッチの削減なのか。目的によって使うべきプラットフォームもコンテンツの方向性も変わるため、ここを曖昧にしたまま走り出すと、リソースが分散して何も達成できなくなります。
パターン②:社内の協力体制が整っていない
SNS採用のコンテンツで最も求職者に響くのは「実際に働いている人の声」です。社員インタビューや日常の風景、上司と部下の関係性など、人事部だけでは作れないコンテンツが大半を占めます。
しかし、SNS採用の意義が社内に理解されていないと、撮影や取材への協力が得られず、コンテンツが枯渇します。「採用は人事の仕事でしょ」という空気がある組織では、発信のネタが尽きて更新が止まるまでそう時間はかからないでしょう。
パターン③:複数のSNSに手を出しすぎる
「TikTokもInstagramもXもやったほうがいい」──理屈としては正しいのですが、リソースが限られた中で複数プラットフォームを同時に運用しようとすると、すべてが中途半端になります。
プラットフォームごとにユーザーの行動特性は異なるため、同じ投稿をそのまま横展開しても効果は出ません。正直なところ、最初は1つのSNSに集中して、そこで運用の型を確立してから横展開するほうが、結果的に早く成果が出ます。
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SNS採用が向いていない企業の特徴
SNS採用はすべての企業に合う施策ではありません。以下に当てはまる場合は、無理にSNS採用を始めるよりも、他の採用チャネルにリソースを集中させたほうが合理的です。
短期で採用を完了させたい企業
「来月までに3人採用したい」というスピード感が求められる場面では、SNS採用は向いていません。SNSは中長期的に認知とファンを積み上げていく施策であり、急ぎの採用ニーズに対応できる即効性はありません。短期の採用は求人サイトやエージェントに任せ、SNSは並行して仕込んでいくのが現実的な使い分けです。
発信できるコンテンツが極端に少ない企業
社員数が非常に少ない、業務の性質上撮影が困難、経営者がSNSでの露出を好まない──こうした事情でコンテンツの素材が確保できない場合、継続的な発信は難しくなります。コンテンツが作れないのに無理にアカウントを運用しても、更新頻度が落ちて逆効果になってしまいます。
炎上リスクに対する耐性が低い業界
金融、医療、法律関係など、コンプライアンスが厳しく、一度の炎上が事業全体に影響する業界では、SNSの運用リスクが高くなります。運用するならガバナンスのルール策定とチェック体制の構築が不可欠で、その準備コストも含めて判断する必要があります。
運用リソースを割けない企業
先述のとおり、SNS採用は片手間で回せる施策ではありません。人事担当者がすでに採用業務で手一杯の場合、SNS運用まで抱えると両方が中途半端になります。「やらない」という判断も、立派な戦略です。もし将来的に始めたいのであれば、まずは運用体制を整えることを先にやるべきでしょう。
SNS採用のデメリットを最小化するための実務的な対策
デメリットがあるからといって、SNS採用そのものを否定するわけではありません。リスクを理解したうえで適切に備えれば、デメリットは大幅に抑えられます。
炎上対策:投稿前の「第三者チェック」を仕組み化する
炎上の多くは「投稿者本人が問題に気づかなかった」ことで起きています。対策はシンプルで、投稿前に必ず別の人間がチェックする運用ルールを設けることです。最低限、以下の3点を確認するだけで炎上リスクは大きく下がります。
「特定の属性(性別・年齢・国籍など)を揶揄していないか」 「実態と異なる情報を発信していないか」 「社内の機密情報が含まれていないか」
加えて、万が一炎上した場合の対応フロー(初動対応の責任者、公式コメントの出し方、投稿削除の判断基準)を事前に決めておくことで、被害の拡大を防げます。
工数対策:運用体制を「最初に」設計する
SNS運用が破綻する最大の原因は、体制設計をせずに始めることです。以下の3点を事前に決めるだけで、継続率は大きく変わります。
担当者と役割分担: 企画は誰がやるのか、撮影は誰か、編集は内製か外注か。一人に集中させない設計がポイントです。
投稿頻度の現実的な目安: 毎日投稿はまず続きません。週2〜3本を安定して出せるペースが、多くの企業にとっての現実的なラインです。
コンテンツの型を先に決める: 毎回ゼロから企画すると疲弊します。「社員インタビュー」「1日密着」「Q&A」など、テンプレートを3〜5種類用意しておけば、企画の工数が大幅に減ります。
効果測定:KPIを「応募数」だけにしない
SNS採用の成果を「応募が来たかどうか」だけで判断すると、ほぼ確実に「失敗」という結論になります。特に運用初期は応募につながらないのが普通だからです。
代わりに、以下のような中間KPIを設定してください。
認知指標: インプレッション数、リーチ数、フォロワー増加数 関心指標: プロフィール遷移数、リンクのクリック数、保存数 行動指標: LINE友だち追加数、応募フォームへの遷移数、DMでの問い合わせ数
これらを月次で追い、改善のサイクルを回していきます。この仕組みがないと「やりっぱなし」になり、費用対効果の判断すらできなくなってしまいます。
知見不足への対策:最初の3ヶ月だけでも専門家の力を借りる
SNS運用のノウハウがゼロの状態から自力で成果を出すのは、かなりハードルが高いのが実態です。アルゴリズムの仕組み、伸びるコンテンツの構造、投稿の最適なタイミング──これらを手探りで学びながら運用するのは非効率といわざるを得ません。
個人的には、最初の3ヶ月だけでもSNS運用の専門家やコンサルに入ってもらい、「型」を作ってもらうのが最もコスパの良い投資だと思っています。型さえできてしまえば、あとは社内で回せるケースも多いです。
SNS採用のデメリットと求人サイトのデメリット──費用対効果の比較
SNS採用を検討する際に「求人サイトとどっちがいいのか」という比較は避けて通れません。それぞれのデメリットを並べて、判断材料を整理してみましょう。
SNS採用のデメリット: 即効性がない、運用工数がかかる、炎上リスクがある、効果測定が難しい、知見が必要
求人サイトのデメリット: 掲載費が高い(数十万円〜数百万円/回)、掲載期間が終われば露出がゼロになる、潜在層にはアプローチできない、差別化が難しい
両者は「代替」ではなく「補完」の関係です。短期的な採用ニーズには求人サイト、中長期的なブランド構築と潜在層へのアプローチにはSNS。この使い分けができている企業が、結果的に採用コスト全体を最適化しています。
「どちらか一方」ではなく「どう組み合わせるか」で考えるのが、費用対効果を最大化するポイントです。
まとめ:SNS採用のデメリットを理解したうえで、やるかやらないかを決める
SNS採用のデメリットを改めて整理すると、以下の5点に集約されます。
成果が出るまでに半年〜1年かかります。 短期的な採用ニーズには向きません。
炎上リスクが常に存在します。 投稿前チェックと対応フローの事前設計が欠かせません。
運用工数は「片手間」では回りません。 専任担当の配置か外部パートナーの活用が前提になります。
費用対効果が見えにくいです。 KPIを事前に設計し、中間指標で効果を追う仕組みが必要です。
運用知見がないと成果につながりません。 最初の立ち上げだけでも専門家の力を借りるのが合理的です。
これらのデメリットは、事前に理解して備えれば回避・軽減できるものがほとんどです。逆に言えば、デメリットを知らずに始めた企業が失敗しているのであり、デメリットそのものがSNS採用を否定する理由にはなりません。
自社の採用課題、リソース、時間軸を照らし合わせて、「今やるべきか」「どう備えるか」を判断してみてください。この記事がその材料になっていれば幸いです。
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